音楽史トライアル(現代)

ヘンツェ

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(1926~2012)は、ドイツの作曲家。12音技法にも習熟し、前衛的な音楽を作っていたが、1950年代にはそこから脱却しはじめた。1955年にイタリアのイスキア島で完成されたオペラは、ベル・カント・オペラの影響を多大に受けており、この傾向はのちのオペラにも引き継がれていく。

1960年代後半からは、政治色の強い作品が増える。たとえば、に住んでいたころに作られた《交響曲第6番》では、ヴェトナム開放戦線の歌や、ギリシャの作曲家の《自由への讃歌》などの抵抗歌が引用されている。