ジャズの曲では曲のなかで転調する場合が頻繁にあります。
スタンダードのひとつ「Have You Met Miss Jones」という曲などはブリッジ(俗にいうサビ)の8小節間で3回も転調します。
このような曲を演奏する時にも常に変化する主音を感じている必要があるのです。
複数のキーがある曲の流れを理解して感じるには、主音を常に意識して、例え転調してもその都度、新しい主音とメロディーやコードの関係を常に感じていなければなりません。このような場合は前ページにある「移動ド」の感覚が必要になります。
ジャズを学んでいく上で、固定ドと平行して、移動ドも身につけてください。
ジャズ、ファンク、ロック、ポップスでは曲中にアドリブをすることがよくありますが、アドリブは本当に自由で、何の音を演奏してもかまいません。
でも、その曲の主音がわからなかったら、曲の流れを感じることはできません。
曲の流れがわからなかったらいいアドリブもできないわけです。
移動ド、固定ド、共に音楽の中で使われる重要な音の感じ方です。
どちらを使う場合でも、同時に音を聞く力(基礎的聴音)が非常に大切です。
まずは、固定ド、移動ド、どちらでも自分にあった方を選び、聞いた音が何なのかを聞ける力を身につけてください。
聴音RPG「失われた音問村」にも是非チャレンジしてみてください。