作品に用いられている、特徴的な音の動きを、<素材> と呼びます。素材は、リズムに特徴があったり、音の進行(上に行く、下に行くなど)に特徴があるなどさまざまです。
曲の冒頭の4つの素材を見ていきましょう。それぞれを、素材A~素材Dと名付けます。
素材A
順次進行で上行して下行する素材で、作品中によく表れます。
素材B
順次進行で上行する素材で、リズムは素材Aと同様。素材Aと同様に、
作品中に多く用いられています。
素材C
同音連打から2度上行、そして3度下行。素材A、Bとは違った要素が
盛り込まれています。
素材D(はじめの Re をのぞく)
4度下行、2度上行、3度下行が特徴。素材Cに近い感じがします。
素材が組み合わされて、フレーズが出来てきます。
まずは、素材Aと素材Bが組み合わされて発展し、フレーズの前半部分ができます。(フレーズAとする)
続いて、素材C と 素材D が組み合わされて、フレーズの後半部分ができます。(フレーズBとする)
これらのフレーズ、AとBを足すと、ひとまとまりの旋律ができますが、これを <大楽節> と呼びます。
また、作品の主要な旋律(大楽節)のことを、テーマ(主題)と呼ぶこともあります。